初夏

裁判員制度と休暇の取扱い

来年5月から裁判員制度が始まる。
ここ数日、その通知が裁判所から裁判員候補に送られているという。

裁判員制度では平日に市民が裁判に参加することになるため、
勤労者である場合には職場を休む必要が出てくる。
仕事を理由には辞退することは基本的に認められないので、
多くの場合は職場での対応が不可欠となろう。

いちばん大きいのは業務の調整だが、
私のような社労士としては、裁判員制度に参加するとき、
その休暇の取扱いをどうするかという業務が発生する。
有給とするのか、それはどの程度の賃金を保障するものか、
あるいは無給とするのか。また、そもそもそういう休暇として
労務管理上処理するべきなのかなどなど、
新しい制度なので、その位置づけを明確化する必要がある。

もっとも、そもそも裁判員制度は、
労基法上の「公の職務の執行」に当たるため、
「公民権の行使」と併せて、その時間は保障されるものだ。
もともと多くの就業規則ではその旨の規定があり、
その多くは無給の取扱いとなっている。
「ノーワーク・ノーペイの原則」が適用されるわけである。

だが、裁判員制度がほかの公務・公民権と異なるのは、
350人に1人というかなりの確率で、好むと好まざるとにかかわらず、
裁判所から指名されるという点である。
日当や交通費が支給されるとはいいながら、
裁判員制度への参加を機械的に無給扱いするのも、
少し違和感を感じるところである。

無給扱いをする会社もあるようだが、
一方で、有給の特別休暇扱いとする会社も多いようだ。
また、有給の場合も通常賃金と日当の差額を支給するなど、
いろいろと対応に工夫がみられる。

自社の対応をどうするかは、
一重に裁判員制度をどう考えるかが元になる。
そこは私企業の枠を超えた発想も必要なのかもしれない。



テーマ: 企業経営 -  ジャンル: ビジネス
by くまい事務所  at 22:10 |  人事・労務管理 |  comment (0)  |  trackback (0)  |  page top ↑
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プロフィール

くまい事務所

Author:くまい事務所
 正確には、以下を総称した事務所名。
1 くまい社会保険労務士・行政書士事務所
2 ねんきん研究センター
3 ケイツー・メソッド

 代表は、労働関係シンクタンク、ビジネス書の出版社などを経て、独立。社会保険労務士、行政書士、DCプランナー、簿記などの資格も持つ。

 1では、人事労務、社会・労働保険、人材教育、安全衛生、行政手続きなどの仕事を手がけている。
 2では、私的年金の形成をサポートするとともに、企業年金の整備も相談に応じている。
 3では、フリーランスのプランナー・編集者として企画・編集・執筆までもこなす。

 専門誌で連載を持ち、就業規則の本も刊行。


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